守備で大ブレイクしたのが3位の矢野だ。小園海斗を押しのけてショートのレギュラーに定着すると、毎試合のようにスーパープレーを連発。特にどんな体勢からでも強いボールを投げられる肩の強さは圧巻だ。課題だった打撃もしぶとさを発揮して大きく成績を伸ばした。初のゴールデングラブ賞にも輝いたが、来年以降も常連となる可能性は高そうだ。

 4位は広島の中継ぎで活躍した黒原がランクイン。2021年ドラフト1位で入団しながらなかなか結果を残せず、今年も初登板で危険球退場という不安なスタートだったが、セットアッパーとして1年を通じて安定した成績を残した。惜しくも新人王は逃したものの、投票数では2位となっている。来年も貴重な左のリリーフとしてかかる期待は大きい。

 5位は2年目の富田を選出。ルーキーイヤーの昨年はわずか9試合の登板に終わったが、今年は5月に一軍昇格を果たすと、そのまま一度も登録抹消されることなくシーズンを終え、防御率0点台という見事な成績を残した。イニングをまたいでもしっかり抑えられることも多く、来年は先発転向の可能性もありそうだ。

■コスパの悪かった選手ワースト5
1位:オドーア(巨人・推定年俸2億円)
一軍出場なし

2位:メンデス(巨人・推定年俸1億円)
2試合0勝2敗0セーブ0ホールド 防御率12.46

3位:ビシエド(中日・推定年俸3億5000万円)
15試合9安打1本塁打2打点0盗塁 打率.209

4位:レイノルズ(広島・推定年俸8250万円)
2試合0安打0本塁打1打点0盗塁 打率.000

5位:シャイナー(広島・推定年俸1億2000万円)
12試合4安打1本塁打5打点0盗塁 打率.133

 一方のコスパが悪かった選手は全員が外国人選手という結果となった。中でも驚かされたのが1位のオドーアだ。メジャー通算930安打、178本塁打という実績と今年で30歳という若さもあって期待は大きかったがオープン戦で結果を残せずに低迷。開幕一軍入りを逃すとこれを不服とし、開幕3日前に電撃退団となったのだ。ある意味で記憶に強く残った選手と言えるだろう。

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広島の助っ人2人は早々と退団決定