広島・矢野雅哉(左)と巨人・メンデス(右)(写真提供・広島東洋カープ/読売ジャイアンツ)
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 オフシーズンのプロ野球で話題となるのが契約更改だ。今年も大幅アップ、大幅ダウンの両方で話題となっている選手は少なくない。そこで今シーズン、年俸に対して驚きの好成績を上げた“コスパの良かった選手”と、逆に高額年俸ながら期待を裏切ることになった“コスパの悪かった選手”を5人ずつランキング形式で紹介したいと思う。今回はセ・リーグ編だ(年俸額は推定)。

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■コスパの良かった選手ベスト5
1位:井上温大(巨人・推定年俸670万円)
25試合8勝5敗0セーブ2ホールド 防御率2.76

2位:梶原昂希(DeNA・推定年俸750万円)
91試合99安打4本塁打30打点16盗塁 打率.292

3位:矢野雅哉(広島・推定年俸1750万円)
137試合112安打2本塁打38打点13盗塁 打率.260

4位:黒原拓未(広島・推定年俸1400万円)
53試合4勝3敗0セーブ3ホールド 防御率2.11

5位:富田蓮(阪神・推定年俸950万円)
33試合0勝1敗0セーブ4ホールド 防御率0.76

 昨年の村上頌樹(阪神)のような大ブレイクを果たした選手は不在だったが、その中でもトップは井上を選んだ。プロ入り2年目の2021年オフには左肘の故障もあって育成選手となるなど(翌年7月には支配下に復帰)、昨年までの4年間でわずか1勝となかなか結果を残せずにいた。しかし今年は5月30日のソフトバンク戦で4回を無失点のロングリリーフで2年ぶりの勝利を挙げると、6月以降は先発の一角に定着。5連勝を記録するなど8勝をマークしてチームのリーグ優勝に大きく貢献した。オフに行われたプレミア12でも初戦で先発を任され、知名度も一気に向上。来季は左のエースとして二桁勝利にも期待だ。

 2位の梶原はプロ3年目で大きく成績を伸ばした。三振の多さは変わらないが、課題だった確実性が大幅に向上。夏場以降はトップバッターに定着し、16試合連続安打も記録するなどチームの日本一にも貢献した。シーズン100安打にあと1本届かなかったのは残念だったが、16盗塁はチームトップの数字である。来年は1年を通じて不動のレギュラー定着を狙いたい。

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