著者の最新作『社会という「戦場」では意識低い系が生き残る』

 前述した通り、期待とは「あの人はこれをやってくれるだろう」や「この仕事は報酬に結びつくだろう」と考えることです。

 しかし、期待する相手が、他人やものになってしまうので、それが上手く行かない可能性だって十分にあるからです。

 また、自力ではなく他力に頼っているので、どうしても「自分の期待」を他人が完璧に応えてくれるというのはなかなか想像しにくいでしょう。

 なので、多くの人の経験上、期待は裏切られることが多いですし、残念ながら、結局「全然ダメだった」ということだらけです。
 

 私がネパールの山奥でトレッキングをしたとき、当時の私は、重さ15キロを背負って、果てしない階段を登っていました。

 ヘロヘロになりながら登っていると、途中で階段が切れるところがありました。

 それを見た私は「あそこが終わりに違いない!」と期待をして、足取りを早めました。

 しかし、それは本当にたまたま階段が途切れていただけで、まだ1/3も登っていなかったとわかり、絶望をしたことがあります。

 こうしたことは、皆さんも経験があると思います。「今年はボーナスの査定が良いに違いない!」とか「これは褒めてもらえるだろう」と思っていると、期待を裏切られたときに、絶望感を覚えることがあります。

 ムダにがっかりしないためにも、そして日常でいちいち絶望をしないためにも「期待はあまりしないほうがいい」と念頭に置いておいたほうがいいでしょう。

(ぱやぱやくん)