荘司は3人の中では唯一のサウスポー。身長172cmと上背はないが、たくましい体格で真上から腕を振れ、ボールに角度があるのが持ち味だ。最大の武器はブレーキ抜群のチェンジアップで、スピードと変化の大きさにバリエーションがあり、カウント球としても勝負球としても使うことができる。少し制球がアバウトなのは課題だが、チームは投手事情が苦しいだけに、即戦力として1年目からフル回転での活躍に期待したい。

 ルーキー以外の投手ではまずセ・リーグから松木平優太(中日)を挙げたい。精華高校時代は無名の存在だったものの、同じ大阪の強豪である履正社との試合で好投したことをきっかけにスカウト陣の間で評判となり、2020年の育成ドラフト3位で入団。プロ入り当初はかなり体が細かったが、着実に力をつけて今年の7月に支配下登録を勝ち取った。二軍では最終的に10勝3敗、防御率1.76という見事な成績を残してウエスタン・リーグの最多勝と最高勝率のタイトルを獲得。さらに一軍でも7月31日のヤクルト戦でプロ初勝利をマークするなど8試合に先発して2勝をマークした。

 ストレートは140キロ台中盤でも球持ちが良いため打者は差し込まれることが多く、130キロ台後半のカットボールと130キロ弱の速いチェンジアップという対になる変化球を上手く操ることができる。一軍では2勝にとどまったものの、8度の先発のうち7度は5回以上を投げ切っており、しっかり試合を作ったことは大きな自信となったはずだ。同学年の高橋宏斗がエースとなり、またルーキーでも1位の金丸、2位の吉田聖弥(西濃運輸)が加入してきただけに、彼らとともに新たな中日投手陣の柱へと成長することが期待される。

 一方のパ・リーグで期待したいのは達孝太(日本ハム)だ。天理高校時代は3年春のセンバツでエースとしてチームをベスト4進出に導く活躍を見せ、2021年のドラフト1位で入団。最初の2年間は二軍でもなかなか結果を残すことはできなかったが、今季は二軍でチームトップタイとなる6勝を挙げると、10月3日のロッテ戦では先発で5回を無失点の好投を見せてプロ初勝利もマークした。

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達はドラ1の意地を見せることができるか