中日・松木平優太(写真提供・中日ドラゴンズ)
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 今シーズンも多くの新星が登場したプロ野球。ルーキーでは武内夏暉(西武ドラフト1位)、古田島成龍(オリックス/ドラフト6位)がチームに欠かせない戦力となり、また2年目以降の選手では井上温大(巨人)、桐敷拓馬(阪神)、鈴木昭汰(ロッテ)、矢野雅哉(広島)、田宮裕涼、水谷瞬(いずれも日本ハム)などが印象に残るパフォーマンスを見せた。まだオフに入ったばかりで少し気が早いが、来シーズン彼らのように一気に主力となりそうな選手を探ってみたいと思う。今回は投手についてだ。

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 ルーキーでは金丸夢斗(関西大→中日1位)、中村優斗(愛知工業大→ヤクルト1位)など上位指名の選手に注目が集まるが、リリーフで面白そうなのがいずれも3位指名を受けた安徳駿(富士大→ソフトバンク3位)、中込陽翔(徳島インディゴソックス→楽天3位)、荘司宏太(セガサミー→ヤクルト3位)の3人だ。

 安徳は主戦となったのが大学3年秋と遅いものの、最終学年に大きく成績を上げた右腕。リリーフであればストレートはコンスタントに150キロ前後をマークし、打者の手元での勢いは数字以上のものがある。4年秋は主にリリーフとして19回1/3を投げて自責点2、30奪三振、四死球0という圧巻のピッチングを見せた。日本シリーズでもソフトバンクはリリーフに課題が見えただけに、1年目からブルペンの一角に加わる可能性があるだろう。

 中込も大学4年で大きく成績を伸ばし、独立リーグの四国アイランドリーグplusでも結果を残して1年で指名を勝ち取った右腕。スピードは140キロ台中盤が多く、驚くような球速があるわけではないが、躍動感あふれるフォームでスライダー、フォークなどの変化球も腕を振って投げることができ、三振を奪えるのも魅力だ。徳島では43試合に登板し、リリーフながら8勝を挙げて最多勝にも輝いた。イニングをまたいでも球威が落ちないのも持ち味で、1年目から中継ぎとして期待がかかる。

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ルーキー以外で“ブレイク”の予感あるのは…