東北大学
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 世界的な教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」による日本の大学の最新ランキングが今年も発表された。東大や京大、旧帝大といった難関大学だけでなく、地方の有力大学も顔をそろえているのが特徴だ。

【図表】ひと目でわかる! THE 日本大学ランキング(総合)1位~50位はこちら(全3枚)

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 入試の偏差値、就職先企業、科学研究費の助成額……。大学を“評価”する指標はさまざまある。

 そうした要素を数値化し、世界のいろんな機関がランク付けをしている。その一つが、イギリスの新聞「タイムズ」から派生した教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」(THE)が毎年発表している「THE世界大学ランキング」だ。

 報道機関の強みを生かし、論文引用数だけでなく、学生の就職先の企業や高校の先生など、関係者のヒアリングに基づいても算出されるのが特徴だ。2004年に初めて公表された際、東大の順位が世界14位にとどまり、話題を集めた。

 THEはその後、アジア版や中東版など地域の特性に合わせたランキングも出している。世界版には登場しないような各地域の大学にも焦点を当てるのが狙いだ。

 日本ではベネッセグループと業務提携して、17年から「THE世界大学ランキング日本版」を発表。今年から「THE日本大学ランキング」と名称を変えた。ベネッセグループの担当者によると、「今回で7回目の発表となり、日本の大学のみを対象とした『教育力』ランキングであることをより強調する名称とするべきだ、という提言がTHEより出されたため」と説明する。

 今年のTHE日本大学ランキング(総合)では、1位は東北大、2位が東大、3位が阪大で、トップが東大ではなく東北大であることに驚きを隠せない読者もいるかもしれない。

 実は東北大は、THE日本大学ランキングで4年連続1位に輝いている。個別の評価項目の、企業の人事担当者や研究者の評価を数値化した「教育成果」で2ポイント強、外国人教員や学生の比率、日本人学生の留学比率などを評価した「国際性」で20ポイント近く東大を上回ったのが決め手となった。

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