大田は2008年にドラフト1位で入団した巨人では活躍できなかったものの、2016年オフにトレードで移籍した日本ハムでブレイク。2019年には132試合の出場で打率.289(557打数161安打)、20本塁打、77打点とキャリアハイの成績を残すなど主力となった。だが、76試合の出場で打率.204と苦しんだ2021年のオフに実質的な戦力外(ノーテンダーFA)となり、2022年からはDeNAでプレー。移籍後はグラウンド内外で存在感を示した時期もあったが、34歳となった移籍3年目の今季はオープン戦での故障も影響して一軍出場ゼロに終わった。

 戦力外発表後の10月5日、ファーム日本選手権(対ソフトバンク/サンマリン宮崎)に4番・左翼で出場して二軍の優勝に貢献。試合後には若手に促された胴上げを拒否、「僕はまだ現役をやるので、まだ早いです」と現役続行への思いを口にした。

「前向きで明るいやつなので心折れずに次を見据えている。継続している肉体改造のおかげで身体能力の高さは34歳と思えない。少しのキッカケがあれば年齢関係なく活躍できると思う」(DeNA関係者)

 中島、大田が現役続行を望んでるのに対し、大和だけは、「整理はついていないが、絶対に野球をやりたいという思いはもうない」と今後を明確にしていない。

 リーグ屈指の守備力はもちろん、勝負強い打撃を評価する人は多い。しかし36歳で迎えた今季は打撃面の不調に苦しみ、プレーに対するモチベーション低下にも悩んでいたとされる。幼少期から患う慢性腎臓病の具合もあるのか、「年々体調が悪くなるのは分かっている」とも語っている。

「チームのことを大事に考える男だけに、Aクラスを争う中で貢献できないことが心苦しかったのだろう。DeNAで野球を最後までやり切ると常に語っていたので気持ちが切れてしまったのかもしれない」(DeNA関係者)

 3選手は数年前までは所属するチームで欠かせない存在だった。しかし置かれた状況は変化し、年齢的にも現役を続けられるかの瀬戸際にいるのは間違いない。

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各選手まだ“生きる”可能性も指摘