過去にも首をかしげる監督人事が…
2013年にリーグ優勝・日本一を飾って以来低迷期が続いている楽天は、監督人事で首をかしげることが多い。生え抜きで初の監督に就任した平石洋介元監督は19年に3位と前年の最下位から躍進したが、球団は契約延長せずに監督を交代。今回と同じように三木監督が2軍監督から内部昇格で引き継いだが、20年に4位に終わると1年限りで退任。2軍監督に再び戻るという異例の人事だった。そして、石井一久前監督(現楽天シニアディレクター)が21年から就任。GM時代に大型補強した選手たちが主力となり、優勝を目指したが、3位、4位、4位と優勝争いに絡めない。今江監督が今年から就任したが、再び1年の短命政権に終わった。
楽天の球団OBは憤りを口にする。
「石井前監督は結果を出していないのに3年間続けさせた。それなら今江監督にも複数年はチームを委ねるべきです。1年で解任するなら、なぜ就任当時に2年契約を結んだのか。大きな過失があったわけでもないのに失礼ですよ。選手たちが不安になるのも無理はない。こんなチーム作りをしていたらファンにも見放されてしまう」
楽天の三木谷浩史オーナーはJ1・ヴィッセル神戸の会長も務めている。元スペイン代表のイニエスタ、ビジャ、元ドイツ代表のポドルスキなど世界のトップレーヤーたちを獲得するド派手な補強策で話題を呼び、大迫勇也、武藤嘉紀、山口蛍、酒井高徳ら日本代表クラスを擁した昨年はクラブ創設29年目でリーグ戦初優勝。今年もリーグ戦終盤で首位・サンフレッチェ広島に1差の2位の好位置につけている。神戸の歴代監督を見ると、シーズン途中に頻繁に監督が交代することが珍しくない。22年は途中解任を繰り返して4人の監督が務め、その以前も1人の監督がシーズンを通じて指揮を振るうことのほうが珍しい。