楽天・今江監督
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 プロ野球はセ・パともに順位が確定し、各球団の監督の去就が注目されている。

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 就任以来3年連続Bクラスに終わった中日・立浪和義監督が今季限りでの退任を発表。リーグ連覇を飾れなかった阪神・岡田彰布監督、最下位に低迷した西武・渡辺久信GM兼監督代行も今季限りで勇退することが報じられた。一方で下位に低迷したヤクルト・高津臣吾監督は来季も続投が決定。就任以来2年連続Aクラスに進出したロッテ・吉井理人監督も続投が確実視されている。

 その中で去就が「白紙」となっているのが、楽天の今江敏晃監督だ。今季が2年契約の1年目。来季の続投が確実視されていたが、報道によるとシーズン全日程が終了してから、球団フロントが精査して去就を判断するという。

「土台を築いて1年で交代は酷だ」

「監督就任1年目でよくやったと思いますよ。則本昂大を先発から守護神に抜擢したのは大きな功績でしょう。則本が抜けた先発陣は安定していると言えなかったが、若手の成長を促す形になった。采配面で疑問の残る起用法が少なくなかったが、監督1人に責任を押し付けるのは酷です。経験豊富なヘッドコーチをつければ改善できる点が多い。せっかく土台を築いたのに、1年で監督交代は酷に感じます」(スポーツ紙デスク)

 昨オフに石井一久前監督の後任として、12球団最年少の40歳で新監督に就任。2年契約で推定年俸が格安の4000万円だったことが話題になった。戦前の下馬評は決して高くなかった。絶対的守護神として活躍した松井裕樹がパドレスにFA移籍。目立った補強はコディ・ポンセ、ニック・ターリ―ぐらい。投打で若返りが必要な状況で育成と勝利の両輪が求められる中、楽天は奮闘した。

 春先から波に乗れず5月下旬に借金が9になったが、交流戦で13勝5敗と大きく勝ち越して球団初の優勝を達成する。その後も粘り強く勝率5割前後をキープし、9月18日に3位に浮上。ロッテと熾烈なCS進出争いを繰り広げた。

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「今江監督は指導者として優秀だ」