1年目から二軍で経験を積むと、昨年4月に支配下登録。今年は7月以降セカンドでスタメン出場する機会が増え、46試合の出場で33安打、2本塁打を記録し、守備でも度々存在感を示している。攻守ともにまだ不安定なところはあるが、パンチ力とスピードは魅力なだけに、来季は開幕からレギュラー争いに加わりたい。

 NPBでは支配下登録の上限が70人であり、また育成ドラフトで入団した選手は3年で一度自由契約になるというルールもあるため、育成から這い上がるのは簡単なことではない。ただそういった選手が活躍すると、チームに好影響を与えることは確かである。今回取り上げた以外の選手からも、新たな“育成の星”が多く出現してくれることを期待したい。(文・西尾典文)

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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