ここまでは11球団の状況を見てきたが、改めて考えてみると中日も決してファーストが固定できているわけではない。今年最も多くスタメン出場したのは新加入の中田(51試合)だが、打率.217、4本塁打、21打点という寂しい成績に終わっている。ビシエド自身は名古屋への愛着も強いと言われており、過去を振り返ってもこれだけ成績を残した外国人選手はなかなかいない。

 現在の首脳陣の元で二軍調整が続くのであればビシエドにとっても幸福なことではないが、もし首脳陣が一新されて方針が変わるようであれば、残留というのも決して悪い選択肢ではないはずだ。二軍の成績を見てもまだまだ力はあるだけに、またその力強いバッティングを見せてくれることを期待したい。(文・西尾典文)

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。
 

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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