西武時代の中島

今季は代打でまだ無安打

 その後に中田の中日入団が決定。中島は「代打の切り札」として期待されたが、今年の開幕後は1本の安打がなかなか出ない。13打数無安打7三振。7月29日に3度目の登録抹消となり、現在ファームで再調整している。現役時代に代打で活躍した他球団のコーチは中島に同情的な見方を示す。

「代打は本当に難しいんですよ。試合に出るのは数分間ですが、結果が出ないと精神的に参ってくる。ポテンヒットでもいいのでHランプをつけたいけど、凡打や三振が続くと得意なコースにもバットが出てこなくなる。これが1試合でもスタメンで3、4打席チャンスを与えられたら全然違うんですよ。そこで1本の安打が出たり、凡打でも打席で感覚をつかんだりしたら代打で起用されたときに良い結果が出やすい。中島はすべて代打起用だったので難しさがあったと思います。途中出場でも一塁の守備について打席が与えられたら、違う結果になったと思いますよ」

 ウエスタン・リーグでは21試合出場で打率.176、0本塁打、3打点。四球をきっちり選んで出塁率.326はさすがだが、置かれた状況は厳しい。下位低迷からチーム再建を目指す中で、42歳のベテランに来年も居場所が与えられるか。中日は中軸で計算していた中田翔が故障やコンディション不良で離脱する中、石川昂弥、カリステ、福永裕基が一塁を守っている。来季が2年契約最終年の中田はレギュラーを保証された立場ではない。中軸を担う新外国人を補強する可能性もある。中島が残留できるかは流動的だ。

 タラレバの話になるが、中日を退団した場合はどうなるか。民放のテレビ関係者は「本人が現役続行を望むなら、古巣の西武が獲得を検討する可能性があります。昨オフと同様にコーチ兼任という条件提示になるでしょう。ただ一選手としても、貧打が深刻なチーム状況でチャンスは十分にあると思います」と指摘する。

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西武で引退登板をした松坂大輔