「おやじの会」をご存じだろうか。父親を中心に学校や地域で活動する完全ボランティアの組織で、PTAの傘下にあるものもあれば、地域の人が誰でも参加できるものもあり、全国に4000以上あるといわれる。8月24日、第21回「全国おやじサミット」が神奈川県藤沢市の市民会館で開催され、全国48団体、約250人が参加した。
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毎朝100人とじゃんけん
「みなさん、幸せそうな顔をしていますね」と、司会者が語りかけると、登壇者が次々にエピソードを披露する。
「きも試し大会の準備をしていると、『今日は楽しみにしているから』と、子どもたちから声をかけられる。それだけで充実感というか、やりがいを感じる」
そう話したのは、兵庫県西脇市の「西脇小学校おやじの会」事務局長の木下和也さん(46)だ。
「じゃんけんおじさん」の愛称で子どもたちから慕われる藤沢市の「鵠沼(くげぬま)おやじパトロール隊」の福島和彦さん(45)は、交差点での見守り活動について語った。
「子どもがのべ1000人くらい渡る交差点なんですが、あるときからぼくとのじゃんけんが始まって、毎朝100人くらいの子どもたちとじゃんけんをしている。じゃんけんをするためにものすごくいい顔で走ってくる子どもたちを目にすると、とても満たされる感じがします」
つるの剛士「ビーサンでよかったんだ」
藤沢市在住でスペシャルゲストとして参加したタレントのつるの剛士さん(49)は、「今日はすごくカタい会かなと思ってジャケットを着てきたんですけど、『なんだ、ビーサンでよかったんだ』と思って」と笑わせ、「肩ひじを張らずに参加できるのが、すごくいい」と語った。
楽しそうに語る登壇者たちだが、実はこれ、「全国おやじサミット」のパネルディスカッションの一コマだ。6人のパネリストが「おやじの会は本当に必要? あるべき未来像とは!?」をテーマに議論している。
おやじの会とは、PTAと同様、「子どものため」を目的に学校を拠点に活動する団体だ。主な活動は、運動会などの学校行事の手伝いや、水鉄砲大会や焼きいもづくりなどのイベントの企画や開催など。地域パトロールがメインの会もある。