相手の立場によって態度を変える人がいます。手術室でも、そういう外科医はたくさんいます。自分よりも立場が上の人にはペコペコし、下の者には威張り散らす。そんな人に、私は嫌悪感を抱きます。
人を見下すような人は、自分より立場が上にあっても、尊敬する気にはなれません。
横柄な態度は、人の気持ちがわからない「心の曇り」であり、同時に「自信のなさ」から生じるものです。立場に見合う実力を備えていないから、自分を大きく見せようと尊大に振る舞っているにすぎません。
誰に対しても真摯に
ただ、ポジションが人を狂わせてしまうこともあるので、その可能性も頭の片隅に置いておいてください。
課長や部長など、役職で呼ばれるようになると、どうしてもその役割のイメージを演じようと、自分でも気づかぬうちに悪い方向に変わってしまいます。
だからでしょうか。最近はどの役職であろうと、肩書ではなく「〇〇さん」と名前で呼ぶことをルール化している企業が増えてきたと聞きます。
いちばん大事なのは、誰に対してもつねに真摯な姿勢でいること。心を曇らせず、年上・年下、役職にとらわれず、人と真摯に向き合うことを忘れないでください。