メダリストを生んだ他大学を見てみよう。

 中央大は4個のメダルを獲得した。すべてフェンシングの選手で、永野雄大(男子フルーレ団体・金)、古俣聖(男子エペ団体・銀)、上野優佳(女子フレール団体・銅)、絵江村美咲(女子サーブル団体・銅)。このうち男子の永野、吉俣はリザーブからの出場だった。

 育英大はレスリングで金メダルを2個獲得した。桜井つぐみ(女子フリースタイル57キロ級)、元木咲良(女子フリースタイル62キロ級)である。

 育英大は2018年に開学した新設校で、アスリート養成で実績はない。桜井、元木を育てた同大レスリング部の柳川美麿監督はこう話していた。

「競技が格闘技なので当然のことながら“根性”とか“精神力の強さ”というのも絶対に必要です。ただ、新しい教育方法や指導方法に移行していかないと、なかなか育てにくいのかなと思っています。オリンピックは“楽しもう”と言っています。そっちのほうが力を出すんじゃないかなって」(NHKぐんまWEBリポート2024年1月5日)

 柳川は中学卒業後、アメリカに渡りレスリングを学ぶ。帰国後、日本体育大でレスリングを続け、全日本学生選手権大会で準優勝している。群馬大大学院医学系研究科博士課程を修了し、育英大の教壇に立った。同大教育学部長をつとめる。

 国立大学出身のメダリストは3人いる(メダル獲得数は計5個)。

筑波大の永瀬貴規(柔道男子81キロ級・金、混合団体・銀)
東京学芸大の角田夏実(柔道女子48キロ級・金、混合団体・銀)
鹿屋体育大の杉野正尭(体操男子団体・金)

 東京学芸大は卒業生の活躍をこう伝えた。

「2015年にG類生涯スポーツを卒業した角田夏実さん(SBC湘南美容クリニック所属)が、柔道女子48kg級で金メダルを獲得しました! パリオリンピック日本選手団メダル獲得第1号で、日本選手団夏季オリンピック通算500個目のメダル獲得となりました」(東京学芸大学ウェブサイト)。

 東京学芸大出身のオリンピック日本代表は、2000年シドニー大会から21年東京大会まで森本朱美(自転車)、杉森美保(陸上)、楠原千秋(ビーチバレー)、狩野美雪(バレーボール)、谷口令子、小出深冬(ともにラグビー)、卜部蘭(陸上)がいる。全員、女性だ。

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