20日、自民党は、岸田首相の後継を選ぶ総裁選の日程を「9月12日告示、27日投開票」と決定した。19日にいち早く総裁選出馬を表明した小林鷹之前経済安全保障担当大臣の出身大学は東京大学。週内に出馬を表明するとされる石破茂氏は慶応義塾大学、河野太郎氏はジョージタウン大学、総裁選出馬に名前が報じられる高市早苗氏は神戸大学、上川陽子氏は東京大学を卒業している。政治家の出身大学の傾向とは? 過去の人気記事を総裁選前に振り返る(「AERA dot.」2022年9月21日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時)。
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「政治家の出身ランキング」で圧倒的1位の東京大学に続くのは、岸田文雄首相の出身校でもある早稲田大学だ。官僚、地方議員、弁護士を経て……。大学卒業後の政治家への道筋とは? 発売中のAERAムック『就職力で選ぶ大学 2023』(朝日新聞出版)から紹介する。
政治家になるためにはどの大学へ進めばいいか。永田町への近道はあるのだろうか。
国会議員、都道府県議会議員、首長(市町村長)を養成する学部、学科はない。政治学科は政治に関する理論、思想、歴史などを学び、政治家を育てるところではないからだ。
政治家を志す高校生はどこで何を学べばいいか。
結論から言えば、どの大学、学部に進んでも政治の世界で活躍できる。現職の政治家についてざっと見てみよう。
公明党代表の山口那津男は東京大法学部出身、立憲民主党前代表の枝野幸男は東北大法学部出身でいずれも弁護士だった。日本共産党書記長の小池晃は東北大医学部出身の医師である。そして、岸田文雄首相は早稲田大から銀行員となり、政治家だった父親の地盤を受け継いで日本のトップに立った。
■出身校ごとに特徴がある政治家への道筋
国会議員が多く輩出した上位校には特徴を見いだすことができる。
東京大は官僚出身が多い。
細田博之、棚橋泰文、片山さつき、後藤茂之、城内実(以上、自民)。玉木雄一郎(国民民主)、岡田克也、江田憲司、小川淳也(以上、立憲民主)などがいる。
慶應義塾大は2世議員の宝庫だ。親子やきょうだい、いとこなど親族が政治家という家系が少なからず見られる。竹下亘、福田達夫、石原宏高、甘利明、橋本岳、岸信夫などだ。このうち、福田、竹下、橋本、岸の親族は首相経験者である。生まれながらにして政治家への近道が敷かれたといっていい。
早稲田大、中央大には法曹出身が多い。
2022年の参議院議員選挙で当選した友納理緒(自民)の経歴はユニークだ。 東京医科歯科大学医学部保健衛生学科を卒業後、看護師として働き、その一方で早稲田大大学院法務研究科を修了する。弁護士として法廷に立った後の政界進出である。