あの時涙があふれてきたことで、自分の心には想像以上に誹謗中傷の言葉がチクチク刺さっていたんだなと気づきました。元々泣き虫なのもありますけど、勇気をもってメディアの前で話す緊張だったり、本音を言えてちょっとすっきりした安堵だったり、いろんな感情が混ざりあった涙だったと思います。
炎上騒動の渦中で思っていたこと
――しかし、インタビューでの「そういう(誹謗中傷してくる)人を見返したいと思って、この1年頑張ってきた」という言葉が切り取られ、炎上騒動が起きました。
試合直後で気持ちがハイになっている状況でのインタビューだったので、だいぶ素直な言葉になってしまったなと反省しています。
インタビューの後、コーチに「炎上しているよ」と言われて、初めての経験だったこともあって正直焦りました。しかも、数日後に種目別の試合が残っている状況だったので、二人でしっかり話し合うことにしました。
コーチには「あなたは思っていることを素直に話したわけで、それは悪くない。ただ言葉のチョイスがよくなかったから、反省して次に生かそう」「今は目の前の試合に集中すべき時だから、試合が終わるまではスマホは一切見ないほうがいい」と言われました。
炎上した挙句、もし種目別でメダルを取れなかったらなんて言われるんだろう……というのは一瞬考えましたが、なんとか気持ちを切り替えて、ゆかで銅メダルを取れたのでよかったです。