青森山田・原田純希
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 いよいよ大詰めを迎えている第106回全国高等学校野球選手権大会。しかし大会が終わると、すぐにU18アジア選手権が行われる予定となっている。昨年のU18W杯では初優勝を果たしており、今年のアジア選手権でも優勝の期待がかかるが、果たしてメンバーはどんな顔ぶれになるのだろうか。過去の傾向などから探ってみたいと思う。

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 アジア選手権で登録できるメンバーは18人で、W杯よりも2人少なくなる。前回出場した2018年の大会では投手8人、捕手2人、内野手5人、外野手3人となっており、今回もこれに近い選手構成になる可能性が高いだろう。

 また過去の傾向を見ても選ばれるのは夏の甲子園に出場した選手と、4月に行われた強化合宿に招集された選手が中心となることが予想される。地方大会で敗れた選手についてはその後にしっかり練習をできているかが不透明であり、実戦から離れているのもマイナスとなる。ちなみに昨年のW杯のメンバーを見ても、強化合宿と夏の甲子園のどちらにも参加していない選手は木村優人(霞ヶ浦→ロッテ)だけ。それを考えると今年も同様の傾向となりそうだ。

 以上を踏まえたうえで、18人のメンバーを選んでみた(学年は全員3年)。

【投手】
今朝丸裕喜(報徳学園)
関浩一郎(青森山田)
高尾響(広陵)
村上泰斗(神戸弘陵)
柴田獅子(福岡大大濠)
藤田琉生(東海大相模)
田崎颯士(興南)
高橋幸佑(北照)

 まず右投手は5人。高校ナンバーワン投手の呼び声高い今朝丸は夏の甲子園こそ初戦で敗れたものの、投球内容は安定しており先発の柱として期待がかかる。もう1人右投手で先発を任せたいのが関だ。4月の強化合宿には招集されなかったものの、甲子園には春夏連続で出場しており、スピードだけでなく制球力の高さが光る。右投手で迷ったのが高尾だ。夏の甲子園ではやや調子を落としているように見えたが、それでも初戦の最終回に見せた投球は圧巻で、豊富な経験から選出すると考えた。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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