「収入が不安定なので、将来設計ができない。個人ではローンが組めず、現金が貯まらないと大きな買い物ができない」
それぞれが望む働き方ができて、さらに納得できる待遇を得るために、今すべきことはなんだろうか。前出の今井教授は、「(政府が掲げる)『働き方の自由化』とは聞こえはいいが、それは階層化を生み出しているものです。正規と非正規の格差はジェンダー不平等や少子化の問題とも絡んでいる。現在の標準的正社員の働き方を『標準』ではなくする機運を高めることが、それらの課題解消にもつながっていくのではないか」と指摘している。
(フリーランス記者・山本奈朱香)
※AERA 2024年7月29日号より抜粋