「今季も苦戦しているが立浪監督の色も出始めている。最小失点に抑えながらチャンスをものして強力ブルペン陣で勝ち切る。選手層の薄さも低迷の原因となっている中で頑張っていると評価できる部分もある」(中日OB)

 立浪監督就任後は2022、23年と2年連続で最下位に沈んだ。今季もBクラスに低迷しており、ネット上を中心に「立浪監督は今季限りで……」という声が圧倒的に多い。しかし中日OBなど関係者の間での評価は決して低くないようだ。

「元々チーム編成にも問題があった。積極補強を行なっているように見えたが、他球団を戦力外となった選手を獲得するケースが目立っていた。峠を過ぎた感じもある選手も含まれるので選手層が薄くなるのは当然」(スポーツ新聞野球担当デスク)

 昨シーズのオフには多くの選手を迎え入れた。通算303本塁打の中田翔(前巨人)、上林誠知(前ソフトバンク)、中島宏之(前巨人)、山本泰寛(前阪神)、野手の新助っ人ディカーソンらを獲得した。中田を筆頭に名前だけ見れば豪華にうつるが、上林などは他球団を戦力外となった選手。近年の成績を見る限りでは、未知数な部分が多かった。

「球団はビジネスとして利益が出ることを第一に考えているのではないか。観客動員も右肩上がりでグッズ売り上げも好調。選手補強に大金をかけてまで勝利に固執する気持ちがなさそうにも見える」(スポーツマーケティング会社関係者)

 中日は昨シーズン、2年連続の最下位となったが客足が伸びていることで話題となった。勝ててはいないがビジネス的には“成功”していることから補強は予算内で行い、球団の黒字化が第一目標、「結果が出なくても仕方ない」というスタンスのようにも感じる。

「“謎采配”などと、立浪監督を批判する声は多いが最善を尽くしている。また観客動員が好調なこととミスタードラゴンズが監督であるということは無関係ではない。来年も契約を結ぶというのは理にかなっている部分も多い」(スポーツマーケティング会社関係者)

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監督交代では“何も変わらない”との指摘も