最近は先述の通り、野手の外国人選手の苦戦が目立っており、NPBで実績がある選手を国内の他球団が獲得するケースも目立つ。ポランコ(巨人→ロッテ)、ソト(DeNA→ロッテ)などがそれに当てはまるが、サンタナ、オスナの2人も国内で資金力が豊富な球団が狙っているという報道が度々出ていた。
「来日から時間が経ち、2人ともに30歳を超えた年齢であることから以前ほど獲得に動く球団があるという話は聞かなくなっていた。そういった中で3年契約というのはヤクルト側の覚悟を感じる。サンタナ、オスナは同球団で現役を終える気持ちもあるのではないか」(在京球団スカウト)
「ヤクルトは近年、複数年契約を結んだ選手が成績を落としていることが多い。それでも複数年契約を交わしたというのは、チーム再建へ向けての柱としても期待しているはず」(在京テレビ局スポーツ担当)
ヤクルトは2020年オフに国内FA権を取得した山田、小川泰弘、石山泰稚と複数年契約を提示して引き留めた。また、村上とは三冠王を獲得した2022年オフに3年総額18億円の大型契約を結んでいる。しかし、いずれの選手もお金に見合った働きができてるとは言い難く、それが連覇後のチーム低迷の原因となってしまっている。
そんな状況の中で、サンタナが総額900万ドル(約14億5000万円)、オスナは総額825万ドル(13億3000万円)でともに出来高払いが付く大型の契約を結んだ。球団の2人への信頼への大きさの表れだろう。
「中心選手の調子が上がらず若手も伸び悩んでいる。ならば実績ある外国人選手に頼るのは理解できる。2人はウラディミール・バレンティンに負けないほどの優良助っ人として球団の歴史に名を残すほどの存在」(在京テレビ局スポーツ担当)
バレンティンは2011年にヤクルトに入団し、2013年にはシーズン60本塁打のプロ野球記録を樹立。同球団には9シーズン在籍して30本塁打以上を8度記録するなど、NPB全体でも“最強”の部類に入るほどの助っ人だ。