最後に現在最下位のヤクルトだが、やはり大きな課題は投手陣だ。ロドリゲス、エスパーダと2人の外国人の名前を挙げているが、外国人枠の都合もあってあまりプラスとは考えづらい。それ以外に挙げた3人の投手も二軍での成績はそれほど芳しくなく、後半戦も苦しい台所事情は続くことになりそうだ。
改めてこうして見てみると、巨人がわずかに上積みが大きいように見えるが、全体的に見ると確実なプラスが見込める選手は全体的に少ない印象は否めない。それだけに、ここから緊急での補強やトレードに動く球団が出てくる可能性も高いはずだ。後半戦に向けてどの球団が動きを見せるのか。7月末までの動向に引き続き注目してもらいたい。(文・西尾典文)
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。