二軍で活躍を続ける巨人・浅野翔吾
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 ソフトバンクが独走し、西武が歴史的な低迷を続けている今シーズンのパ・リーグ。一方でセ・リーグは首位の広島から最下位の広島までは6ゲーム差とまだまだ団子状態が続いており、どの球団も決め手を欠いている印象は否めない(7月3日終了時点)。シーズン終盤まで熾烈な優勝争い、Aクラス争いが続く可能性も高いだろう。

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 ではそんなセ・リーグの6球団で、後半戦に上積みが期待できるチームはどこになるのだろうか。7月3日現在で登録抹消されているものの、本来であれば一軍の戦力として期待されていた主な選手をまとめてみると以下のような顔ぶれとなった・

【広島】
・投手
ハッチ、野村祐輔、中崎翔太、ケムナ誠、コルニエル

・野手
末包昇大、シャイナー

【DeNA】
・投手
石田健大、上茶谷大河、ウェンデルケン、伊勢大夢、三嶋一輝、山崎康晃

・野手
西浦直亨、大田泰示

【阪神】
・投手
青柳晃洋、西純矢、岩貞祐太、湯浅京己、加治屋蓮

・野手
ノイジー、ミエセス

【巨人】
・投手
メンデス、横川凱、高橋礼、赤星優志

・野手
秋広優人、中山礼都、オコエ瑠偉、浅野翔吾、梶谷隆幸

【中日】
・投手
大野雄大、福谷浩司、勝野昌慶、岩嵜翔、田島慎二

・野手
ビシエド、後藤駿太、上林誠知、ディカーソン

【ヤクルト】
・投手
高梨裕稔、原樹理、嘉弥真新也、ロドリゲス、エスパーダ

・野手
内山壮真、川端慎吾、浜田太貴


 まず現在首位の広島で最大のキーマンとなるのが末包だ。今シーズンは故障で出遅れ、5月にようやく一軍に合流すると、ここまで34試合の出場で35安打、6本塁打、17打点と活躍。しかし6月22日の中日戦での守備で左太ももを痛めて途中交代となり、26日には登録抹消となった。開幕前にも下半身を痛めていただけに、故障の程度が気になるところだが、オールスター前の復帰は無いと見られている。チームは投手陣の踏ん張りで首位を守っているものの得点力、長打力不足は明らかであり、末包の不在は大きな痛手だ。新外国人のレイノルズが怪我で退団となり、シャイナーも二軍で打率1割台と状態が一向に上がってきていないだけに、一日でも早く末包の復帰が待たれるところだ。また投手ではセットアッパーの島内颯太郎が少し安定感を欠いているだけに、中崎、ケムナといった投手も重要になってくるだろう。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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