伊藤明子さん(撮影/写真映像部・松永卓也)

 年を取ると、地位だったり、そんな馬鹿なことはできないという判断だったり、背負っているものがあり、失うものが多くなりがちです。でも、私は、おもしろがった方がいい、自分の手を精いっぱい伸ばしてみた方がいいと思っています。思いがけない時に、そうした経験が自分を助けてくれます。断る力が弱いともいえますが。

 ただ「しまった」も多いです。ときどき、大きな声でひとり言を言って解消しています。

 そして、やっぱり私はわがままだから、自分で決めたいんですね。「やるべきこと」「やりたいこと」「やれること」がそろって物事は動くと思っていますが、みんながやれることがやれる環境になってほしいと思っています。

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