金井さん(手前)と関根さん(撮影/國府田英之)

「分からないことがまだまだある」

 金井さんと関根さんは、市川社長が“一目ぼれ”して入社した。2人に共通するのは、仕事人として、自らを高め続けようという意欲だ。自然体でそれが備わっていて、だからこそ謙虚で、職場の人と調和できる。

金井さんが、

「技術者として分からないことがまだまだあります。それを解決しながら一歩一歩、新しい技術を積み上げていきたい。そこに刺激や、学ぶ喜びを感じるんです」

 と言えば、関根さんも、

「まだまだ勉強する身です。技術を覚えながら、いつか自分の経験を+αして、新しいものが作れたらいいなって思っています」

 と前を向く。

 「年齢って、関係ないよねえ」。それが2人の本音だ。「仕事、面白いよね」と金井さんが口にすると、関根さんも「そうですよね。とても充実しています」と即答した。

 「何歳まで仕事を続けたいですか?」

 筆者はうっかり口にしてしまったが、この2人には聞くまでもない愚問だった。

(國府田英之)

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國府田英之

國府田英之

1976年生まれ。全国紙の記者を経て2010年からフリーランスに。週刊誌記者やポータルサイトのニュースデスクなどを転々とする。家族の介護で離職し、しばらく無職で過ごしたのち20年秋からAERAdot.記者に。テーマは「社会」。どんなできごとも社会です。

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