横引シャッターの外観(撮影/國府田英之)

高齢者は「ダイヤの原石」

 今の時代は新入社員の離職率が高く、スキルを身につける前に会社を辞めてしまう若者が後を絶たない。その点、高齢者は企業がほしいスキルと経験値が高い人が多い。高齢者は「ダイヤの原石だらけ」というのが市川社長の実感だ。

 市川社長は定年後の就職希望者について、

▽一芸があって会社に利益をもたらす人か
▽既存の社員たちとの和を大切にできる人か

 という2点を重視して、面接に来た高齢者の「人」を見るという。ただ、その結果として、面接希望者のほとんどが不採用になっている現実もある。

 誰かに言われたから来た、という、前向きさや意欲に欠けている人。能力と経験値が余分なプライドや我の強さにつながってしまっている人は採用されない。

「新しい仕事に就くのですから、どんな仕事で貢献できるかをアピールしてほしいのですが、『実績があるから高く買ってくれるだろう』という姿勢の方も少なくありません。また、能力がいくら高くても、俺が、俺が、となってしまう方は職場にいい影響をもたらしません。持っているものは確かなのに、もったいないなと思うことが多々あります」(市川社長)

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社長が“一目ぼれ”