ところが、今回の件では、環境相もまた、官僚と同じで、患者たちに真摯に向き合う気など全くなかったように見える。あとで謝罪し、さらに環境省内部の水俣病対応の体制を強化するなどということを発表したが、これもまたかなりピントがずれている。
先日、自民党の重鎮議員と話した時、彼は、「環境相がやるべきことは、役所内部のことではない。水俣病の患者の認定をさらに広げるために、関係の役所である厚労省や法務省や財務省の各大臣と直談判して、もっと早く広範囲の患者を認定できるよう話をまとめるのが政治家の役割だ。それができずに、あのような失態を演じたのだから、即刻辞職すべきだった」と切って捨てた。
「自民党はどうなっちゃったんでしょうね」と問いかけると、
「古賀さん、自民党はもうどうにもなりません。物事を真面目に考える人がいなくなった。考えるのは、目先のこと、自分のこと、カネのこと。それだけだ。このままだと、日本は大変なことになりますよ」
大変な予言ではないか。
堕落した官僚はもちろん、官僚の行いを正すべき政府自民党の政治家にも期待できないとすれば、我々国民は、呆れ、嘆き、怒る以外にどうすれば良いのだろうか。
だが実は、道はある。
そして、国民はもう気づいている。
そう。
その答えは、「政権交代」だ。