また、シーズン中にメジャー帰りの筒香嘉智が巨人に入団することが濃厚との報道が出たが、結果的に古巣のDeNAに復帰。新戦力の補強については想定通り進んでいない部分があるが、現有戦力だけでの戦いで健闘している印象を受ける。
そんな今シーズンの巨人で“やりくり上手な”部分が見えるのは1番打者の起用に見えるという。
「岡本和真のように長打を打てる選手もいるが、チームとしてはスモールベースボールに近い戦い方。1番打者を変えるのも状況に応じて、効率良く得点をあげるためだろう」(巨人担当記者)
今季はここまで9人が1番打者として試合に出場している。ここ最近出場を増やしているベテラン丸佳浩を筆頭に、2年目の萩尾匡也と門脇誠、開幕戦でスタメンを勝ち取ったルーキーの佐々木俊輔、2022年のドラフト1位・浅野翔吾など若手が起用された試合も多い。その他にも、ベテランの長野久義、中堅のオコエ瑠偉、吉川尚輝、重信慎之介が1番打者として出場している。
シーズン開幕当初にも「理想は固定したいんだけど、チームのやりたいことは日によって違いますし相手も違いますし、そこは日替わりでもいいかなと」と阿部監督は語っていたが、若手が多いメンバーを臨機応変に起用することが目立っている。
「昨年日本一の阪神も今年は攻撃面で苦労しており打順は流動的。本来なら主力をある程度固定して戦いたいところだが、現時点では最善の方法。阿部監督やコーチ陣は選手の調子を上手に見極めている」(巨人OB)
今は苦しい中で投手陣を中心に何とか白星を増やしているが、5月10日には打線を強化すべく新外国人のエリエ・ヘルナンデス外野手を獲得。チームの救世主となることが期待されるが、新助っ人にはどんな役割が求められるのだろうか。
「ヘルナンデスは典型的な中距離打者でオドーアとはタイプが異なる。今後も補強は考えられるが、確実性を重視した戦い方を続けていることが感じ取れる」(在京球団編成担当)