「大人になってからも使えるものを」との要望も
身長は130センチに届かないくらいで、同年代の中では小柄だが、外見も体も少しずつ大人に近づいていく。突然走りだす明ノ心君に、明美さんはなかなか追いつけなくなった。追いかける役目は、9歳の次男・明徳君に任せつつある。
「この子には障害があります」の「この子」をいつまで使っていいものか。明美さんも感じていることだが、マークの利用者からも、大人になってからも使えるものが欲しいとの声が寄せられるようになった。
目下、大人が使える新たなマークを作ろうと、当事者の親たちとマークに入れる言葉やデザインを考案中だ。6月にもCFを行ない、資金を募りたいという。
「明ノ心の障害を知ってもらえたからおしまい、ではないと思っています。障害などでさまざまな事情を抱える人たちの現実や願いを、マークとセットで伝えていけたらと考えています」
明美さんはそんな思いを語り、この先を見据えた。
(AERA dot.編集部・國府田英之)