人間ドックは経費になるのか?

 よく「人間ドックの費用は経費になりますか?」という質問を受けますが、確かに事業主や社長の健康維持のための検査は、広い意味では売上の獲得に貢献するかもしれませんが、これは必ずしも「利益獲得に結びつくもの」とみなされません。あくまで自分の健康管理のための行為とされるため、残念ながら経費にはできません。

 しかし、もし再検査が必要になって、治療が必要な病気が見つかった場合は最初に受けた人間ドックの費用もすべて「医療費控除」の対象になります。

 また、会社の代表者や幹部を含めてすべての従業員に同じメニューの人間ドックを行うのであれば、それは「福利厚生費」となり経費になります。ただし、社長だけ2日間のスペシャルな人間ドックをやったとしても、それはプライベートな利用になるので経費になりません。

 パソコン代は経費になるのか?

 パソコンなど、10万円以上の支出は「一時の経費」でなく、「固定資産」として「減価償却の方法で経費化」をしなければいけません。減価償却の対象となるものは一定額以上の建物や設備類、車両、工具、家具、電化製品、事務機器などで、耐用年数で割って各年の経費として計上します。

 そもそも、なぜ「減価償却の方法で経費化」しなければならないのでしょうか?固定資産も、他の経費と同じように「売上に貢献する」ものです。ただ、固定資産は数年間にわたって利用して売上獲得に貢献するわけですから、他の、例えば交通費などのように、代金を支払った時に一度に費用にするのは不合理といえます。

 200万円の自動車を経費にする場合は?

 例えば新車の営業車を買ったとします。価格は200万円。この車を営業に使って売上獲得に貢献するのは1年だけでしょうか? そんなことはありません。数年から10年は貢献することになります。だったら、200万円の営業車を10年間にわたって使用することによって売上を獲得できたことになります。

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