それに対し、フリーランスは翌年に税金の支払いがありますから、調子に乗って手元にあるお金を使い過ぎてしまうと、税金の支払いの段階になってから「資金が足りない!」ということになりかねません。

 具体的な納税スケジュールは下記です。

 こう見ると、毎月のように何らかの税金の支払いがあることがわかります。

 フリーランスは3月の確定申告で前年1年間の所得を計算し、その年の3月以降に各種税金を納める、という時間差が生まれるということをしっかり押さえておいてください。

 つまり、銀行口座にいくら残高があったとしても、税金の支払いが済むまでは実はまだ本当の意味で自分のものになっていない、という感覚を持つことがフリーランスには大事です。

 人によっては支払専用の口座を作り、入金があったら一定の金額を支払専用の口座に入れている人もいます。使わないようにするための自己防衛策ですね。

 一人フリーランスだったらそこまでする必要はないと思いますが、売上が増えて入金や出金が増えてきたらそのぐらいの対策は必要でしょう。

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廣岡実

廣岡実

廣岡実(ひろおか・みのる)/税理士法人TOTAL神田事務所所長・税理士。1959年生まれ。神奈川県出身。明治大学商学部を卒業後、大手商社に就職。経理・総務部門の実績を積む。税理士だった父親の病気をきっかけに退職し、父の事務所で修行。95年に税理士資格取得と同時に独立。2024年1月より税理士法人TOTALのパートナとして合流し、神田事務所所長となる。「みんなが儲けてほしい」をモットーに、顧客に寄り添ったきめ細かいアドバイスが人気を集めている。

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