強烈かつ正確な左足シュート、ゴール前での迫力が目に付くが、それだけでなくピッチを幅広く動き回って味方からのパスを引き出し、柔らかいターンで前を向いた後にラストパスを送ることもできる。年齢的にはすでに30歳手前だが、専門職である点取り屋に関しては世界的に見ても30歳前後から本格化する選手は珍しくない。コツコツと実績を重ね、今季“覚醒”した男が、ここから日本代表デビューを飾り、新エースとなっても不思議ではない。そう感じさせるだけのプレーを見せている。

 この5人以外にも、パリ五輪世代の面々の成長は楽しみであり、新天地でゴール量産中の大橋祐紀(サンフレッチェ広島)やボランチとして新境地を切り開いた知念慶(鹿島アントラーズ)もブレイク中と言える存在だ。これから中盤戦に突入するリーグ戦の中で、さらにブレイクする選手が増え、さらに見どころの多い、面白いシーズンにしてもらいたい。(文・三和直樹)

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