健大高崎(群馬)の初優勝で幕を閉じたセンバツ高校野球。その後は全国各地で高校野球の春季大会が行われており、夏の大会のシード権をかけた戦いが続いている。九州で話題となっているのがエナジック(沖縄)だ。浦添商、美里工などを県内の強豪に押し上げた神谷嘉宗監督を招聘し、創部3年目にして県大会優勝を果たした。九州大会では初戦で敗れたものの、甲子園常連の明豊(大分)と接戦を演じており、夏の沖縄大会でも優勝候補の一角となりそうだ。
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ただ、健大高崎も創部から甲子園優勝まで22年を擁していることからも分かるように、新興勢力のチームが頂点に立ち、さらに勝ち続けるのは簡単なことではない。これまでも話題となりながら、近年なかなか甲子園出場から遠ざかっているチームも多いのだ。2000年代前半、エナジックと同じように創部とともに強化が始まり、いきなり甲子園で結果を残したのが遊学館(石川)だ。
星稜中学で3度の全国制覇を達成した 山本雅弘監督を招聘し、2001年に創部すると、翌2002年には2年生以下のメンバーで夏の甲子園で準々決勝に進出。エースの小嶋達也(元・阪神)など多くの好選手を擁して注目を集めた。しかしその後もコンスタントに甲子園には出場していたものの、初出場のベスト8以上の成績を残すことができず、2015年夏を最後に甲子園から遠ざかっている。ここ数年の県内の勢力図は星稜と日本航空石川の二強という状況だ。2021年夏に山本監督が退任した後も、昨年夏は石川県大会の決勝に進出するなど低迷しているわけではないが、そろそろ甲子園に戻って健在ぶりをアピールしたいところだ。
2000年代に甲子園を席巻した高校と言えばやはり駒大苫小牧(南北海道)になるだろう。2004年夏に北海道勢として初の頂点に立つと、翌年も優勝して連覇を達成。2006年は決勝で早稲田実(西東京)に敗れて三連覇は逃したものの、田中将大(楽天)と斎藤佑樹(元・日本ハム)の投げ合いによる再試合は高校野球史上に残る名勝負と言われている。