アルバム「アンジェラ・アキsings『この世界の片隅に』」に収録された「この世界のあちこちに」は、主人公のすずをはじめ、自分の居場所を探し続ける登場人物たちの心情に寄り添って書かれた曲だという。あくまでの作品のために制作された楽曲だが、〈どんな場所もどんな人も居場所があるんだ〉という一節は、彼女自身の軌跡とも重なって聴こえる。

「40代になっても居場所を探している自分がいますからね。たぶん、それはずっと続くんじゃないかな。有名な音楽番組に出る、ランキングで上位に入ることで自分を証明しようとしてたところがあったけど、それよりも人とのつながり、会話のなかに生まれる温かさ、そのなかで自分がどういうふうに成長できるかが大切。そのなかで作品を作っていきたいなと今は思っています」

(取材・文/森朋之)

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