これは一緒に片づけをしていた夫も自身に感じていた変化とのこと。さらに、時間の使い方も変わりました。
「ムダな時間の使い方が減りました。必要なことにフォーカスして動くと、未来の自分のためにも時間ができる。時間もお金もいい流れができ始めています」
プロジェクトが終わるころには、家の床に置かれているモノはなくなり、夫婦で目指していた心地よい環境になっていました。でも、これからも実家のモノや夫の作業場など、まだまだ片づけは続くそうです。
「片づけたいところはたくさんあるんです。ゴールとやるべきことはわかっているので、行動するのみですね」
かつては「片づけ方がわからない」と悩んでいましたが、それが解消された今は悩む時間やストレスもなくなったようです。
「40歳は不惑の年なんていいますけど、40代って家族やビジネスの面でも『大丈夫かな』って一度立ち止まる年齢だと思うんです。私の場合、そのときに片づけという大きな“しこり”のようなものがありました。思い切って行動するとそれがなくなり、いい方向に変わることもあるんですね」
きれいになった家は、今のひとみさんの心の状態。「片づけられない」というコンプレックスがなくなり、ちゃんとできた自分をほめることで片づけが習慣化できていると言います。
仕事と育児をしながら7人で暮らす家を片づけるという、大変なことも笑顔で話してくれたひとみさん。 スッキリした顔からは、今まで抱え込んでいた大きな悩みがなくなり、もう次のゴールに向かって動き始めている様子がうかがえました。
西崎彩智(にしざき・さち)/1967年生まれ。お片づけ習慣化コンサルタント、Homeport 代表取締役。片づけ・自分の人生・家族間コミュニケーションを軸に、ママたちが自分らしくご機嫌な毎日を送るための「家庭力アッププロジェクト?」や、子どもたちが片づけを通して”生きる力”を養える「親子deお片づけ」を主宰。NHKカルチャー講師。「片づけを教育に」と学校、塾等で講演・授業を展開中。テレビ、ラジオ出演ほか、メディア掲載多数。