――働き方改革にも取り組まれています。
2013年に午後8時以降の残業を禁止し、仕事を朝型にシフトする「朝型勤務」を取り入れました。
伊藤忠商事は10年かけて長時間労働をよしとする意識を変えてきました。伊藤忠商事は他商社に比べて社員数が少なく、成果が求められるため、一人ひとりが生産性を上げていかないといけません。「厳しくとも働きがいのある会社」というのが当社のフレーズですが、その中で無駄を省き、限られた時間で効率的に仕事をしていく文化が育っていたと思います。
――市川さんは2021年入社ですが、伊藤忠商事を選んだ決め手は何でしたか。
シンプルかもしれませんが、社員の方から感じた社風や価値観が一番魅力的だったのが伊藤忠商事でした。最終面接を担当してくださった役員の方が、一番社会人として尊敬できると感じました。営業の経験が長い方で、とても話し方が柔和で心をつかまれました。
その方からは、事前の対策では対応できない質問をされました。覚えているのが「なんでチューインガムは廃れたと思う?」という質問です。考えたことのない質問で、「健康志向が高まって、歯の詰め物がとれるのが嫌がられるようになったから」とよく分からない返事をしてしまいました。
その方によると、因果関係はわからないけれどスマートフォンが普及するにつれてガムの売り上げが落ちているそうなんです。そこから、「自分の担当するビジネスがどういう外的要因に影響を受けるかわからないが、それに対応するのが地球規模でビジネスをしている商社パーソンだから、君がもし優秀な商社パーソンになりたいなら自分の担当しているものだけではなくこの世界全体を俯瞰しよう」という話をしていただきました。自分が入社を決めたきっかけになった言葉です。
――入社後はどのような仕事をしてきましたか。
入社から新卒採用を担当し、2年目からはキャリア採用も少し担当しています。今は新卒採用チームのリーダーになっています。伊藤忠商事は私のような若手が新卒採用を担当する文化が醸成されています。
――配属は自分で希望できるのですか。
採用時に希望できます。私は人事が第2希望でした。