モンベルの「わんパック」。上部はダブルジッパーで、ランドセルと同様に大きく開く=東京都内、米倉昭仁撮影

 生地の強度は、糸の素材や太さ(デニール数)によって変わってくる。

 例えば、防弾ベストなどにも使われるケブラー繊維をナイロンの生地に織り込めば、薄くても丈夫な製品ができるが、高価なものになってしまう。単純にナイロンの糸を太くすれば、強度は増すが、重量は増える。

 軽さと強度、コストのバランスを考えて生地を決め、さらにスマホケースなどに使われるウレタン樹脂をコーティングして、耐久性と耐水性を確保した。レインカバーも標準装備だ。

 そして、中のものを出し入れしやすいランドセルの利点を継承し、リュックの上部に2本のジッパーをつけて、ワンアクションでフルオープンできるようにした。

 ショルダーベルトも子どもの体にかかる負担が減るように、本体への取り付け方や形状、中のクッションの材質や厚み、それを覆う生地の縫い合わせ方まで工夫。

 登山用ザックの開発で培った技術が生かされたという。
 

「高い」「重い」イメージは変わるか

 22年10月に同町での「完成お披露目」が報じられると、全国から問い合わせがあった。

 山形県村山市や長野県駒ケ根市なども同社の通学用リュックを採用し、翌春には新1年生に配布されたという。

 立山町教委によると、保護者から「軽くて使い勝手がいい」という好評だという。
 

 今年6月には、作業服で知られるワークマン(群馬県伊勢崎市)もランドセル型リュック「ESスチューデントデイパック」を発売する予定にしている。ナイロン製で、価格は8800円だ。

 このような製品が広まれば、「高くて重い」というランドセルのイメージは変わっていくのかもしれない。

(AERA dot.編集部・米倉昭仁)

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