ダルビッシュ有(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)
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 メジャーリーグの日本人選手は大谷翔平が注目されがちだが、今季、ラーズ・ヌートバーを含めた「12人の侍」がプレーする。メジャー2年目以降の選手たちは、どんな活躍をみせるのか。現役時代に日米通算68勝70敗112セーブをマークした山口俊氏に分析してもらった。AERA 2024年4月1日号より。

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 山口俊氏(36)が、日本人・日系人メジャーリーガーを分析する今回の企画で、「個人的には米国で成功すると思っています」と名前を挙げたのが藤浪晋太郎(29、メッツ)だった。阪神で伸び悩んでいたが、メジャー1年目の昨季は先発から救援に配置転換されて安定した投球に。

「彼の持ち味は高めに強い球を投げられること。空振りを奪う確率が高いので、リリーバーとして評価されているんだと思います。今年は高めの球を見逃された時にどう対応するか。松井(裕樹)投手と重なりますが、勝負できる球とカウントを取れる変化球が一つあれば、投球の幅が広がる。50~60試合投げて防御率3点台後半はいけるんじゃないですかね」(同)

 藤浪のチームメートとなる千賀滉大(31、メッツ)はメジャー挑戦1年目の昨季29試合登板で12勝7敗、防御率2.98をマーク。「防御率2点台はすごいことです。直球とフォークの質が群を抜いていた。先発で1年間回れたことで自信がついたでしょう」と評価する。

 長年活躍している投手たちもまだまだ健在だ。37歳のダルビッシュ有(パドレス)はプロ20年目の今季、メジャーで日本人投手最多タイとなる4度目の開幕投手に抜擢された。山口氏は1学年上の右腕に敬意を表する。「あの年齢で150キロを超える直球と多彩な変化球を操れる。今年もスイーパーの改良に取り組んでいるというニュースを見ましたが、毎年新しいことに取り組んで進化し続ける姿がすごい。出力やパフォーマンスが一切落ちていないですし、先発の第一線でまだまだできると思います」

 35歳右腕の前田健太はメジャー9年目を新天地のタイガースで迎える。一方、菊池雄星(32、ブルージェイズ)はメジャー6年目。昨年は11勝6敗、防御率3.86とメジャーでのキャリアハイの成績をマークしている。

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