他の強打者タイプの選手では原田純希(青森山田)、武田勇哉(常総学院)、高橋徹平(関東一)、石見颯真(愛工大名電)、福田修盛(阿南光)などの名前が挙がる。原田は170㎝と上背はないものの、97kgという堂々とした体格でパワーは申し分ない。秋の東北大会と神宮大会の合計5試合全てでヒットを放ち、ホームランこそなかったものの長打5本と見事な成績を残した。

 武田は強豪の常総学院で1年秋から4番を任せられている右のスラッガー。昨年秋の関東大会でもセンバツ出場に向けての大一番となった準々決勝の花咲徳栄戦でホームランを含む3安打4打点と4番の役割を果たした。高橋も昨年秋の公式戦で3本塁打を放っている強打者。少しバットが外回りするのは課題だが、芯でとらえた時の打球の速さと飛距離は間違いなく超高校球だ。

 石見は昨年夏の甲子園にも出場しており、愛知県内ではモイセエフと並ぶ存在。秋の公式戦では11試合でホームランは1本だったものの、その1本は東海大会の日大三島戦で放った特大の一発で、打った瞬間に“確信歩き”するほどの当たりだった。また公式戦の打率も.487と確実性も高く、広角に強く打てる打撃が持ち味だ。福田は四国を代表する強打者。秋の四国大会準決勝の鳴門戦では試合を決定づけるホームランを含む3安打3打点の大当たりで、敗れた決勝の高知戦でも3安打を放っている。無駄な動きが少なくても鋭く振り出せるバッティングが持ち味で、強烈に引っ張る打球は迫力十分だ。

 他にも箱山遥人、田中陽翔(ともに健大高崎)、境亮陽、徳丸快晴(ともに大阪桐蔭)、只石貫太(広陵)などもタイプ的にはホームランバッターではないが、スタンドまで運ぶ力は十分だ。また新2年生では190cm、100kgと日本人離れした体格を誇る吉野颯真(大阪桐蔭)や、大型ショートで秋の公式戦で5割を超える打率を残した今岡拓夢(神村学園)なども楽しみな存在である。

 果たしてこの中から新基準第1号を放つ選手は出てくるのか。18日からの熱戦にぜひ注目してもらいたい。

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