シーズンの開幕が近づく中で去就が未定となっているバウアー

 昨シーズン日本球界を騒がせた元サイ・ヤング賞右腕トレバー・バウアーの所属先が決まらない。本人が希望しているというメジャーリーグ復帰は絶望的と言われる中、今季も日本でプレーするのかは非常に気になるところだ。

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 去就に注目が集まる中、バウアーは先日自身のYouTubeチャンネルに投球する姿をアップした。これはエンゼルスのキャンプ地で撮影されたもので、打者の1人として昨季は大谷翔平ドジャース)とともに戦ったマイケル・ステファニックも登場するなど日本でも話題となった。

「現状のコンディションの良さをアピールするもの。自身のSNSを使っての発信にはMLB復帰へなりふり構わない姿勢が現れている。時代の変化かもしれないが、通常なら考えられない行動」(MLBアジア地区担当スカウト)

 昨年も所属先が中々決まらない状況で3月に入ってDeNAとの契約が決まった。二軍での調整を経て5月3日の試合(対広島)でデビュー。来日初登板では白星を挙げたが2戦目(対巨人)、3戦目(対広島)の登板では打ち込まれるなど苦戦した時期もあったが、その後は徐々にサイ・ヤング賞右腕の実力を見せた。

 最終的に19試合に先発して10勝4敗、130奪三振、防御率2.76をマーク。また、マウンド上で感情をむき出しにする姿も大きな話題を呼んだ。グラウンド外でも自身のYouTubeチャンネルで日本の野球や文化に溶け込もうとする姿を撮影した動画を配信し、DeNAファンだけではなく球界全体がサイ・ヤング賞右腕の一挙手一投足に注目した。

「今季もNPBで見たいという声は多い。バウアー本人も日本への愛着を口にはしているものの目指している場所はMLB。だが女性問題の影響は大きく米球界復帰の可能性はゼロに近い」(在米スポーツライター)

 オフには米国復帰を目指す意向を示しているが、2021年に起こした性的暴行疑惑による影響は今も続いている。昨年10月には相手女性との和解は成立したものの、コンプライアンスに厳しいMLB球団の獲得はないと見られている。

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日米以外でプレーの可能性も?