「鳥谷氏は『監督にはならない』と公言している。しかしキャンプで指導している時の熱の入り方を見ると野球が心底好きなのが伝わってきた。同球団OBの藤川球児氏とともに監督候補なのは間違いない」(阪神担当記者)
3人は球団からの依頼で指導を引き受けたとされる。本心はもちろん分からないが、監督を含めた指導者に興味があるからこそキャンプ訪問が実現したとも考えられる。
3人とは違い、現場復帰に向けては非常にハードルが高いと思われる大物OBもいる。
「松井氏と黒田氏には球団が監督就任を熱望している。松井氏には常にラブコールが送られ、今春キャンプ登場時にはレッドカーペットが敷かれたほどの歓迎ぶりだった。黒田氏も球団アドバイザーを務め、松田元オーナーのお気に入りなのは有名」(在京テレビ局スポーツ担当)
メジャーでも活躍した松井氏と黒田氏も将来的に古巣の指揮官を務めることが望まれている。だが、自宅が米国にあることなどを含め、現場復帰の可能性は高くないとも言われる。ともに誰もが認める球団の“レジェンド”。関係者を含め、現場復帰を求める声は今後もやみそうにはないが、今回は指導することが主な目的だったのは間違いなさそうだ。
「古田氏はヤクルト監督時代に結果を出せなかった。その後は楽天やソフトバンクの監督候補に名が挙がるも実現せず。コミッショナー職に興味があるとも言われ、今後を考えても現場での汚名返上したい思いもあるでしょう。まずは古巣で捕手を育てることからではないか」(ヤクルト担当記者)
「昨年、野茂氏がオリックスを訪れた時は驚いた。渡米前に喧嘩別れした近鉄との合併球団だったから。昨年フォークを伝授した山下舜平大がブレークするなど、指導力の高さを評価した球団が依頼したのではないか」(球界OB)
将来の現場復帰への布石や解説など目先の仕事に繋げるためなど、思惑はそれぞれだろう。今では自身のYouTubeチャンネルを開設するなどOBたちの“引退後の選択”も幅が広がってきたが、やはりファン、関係者が口を揃えるのは「野球人はグラウンドにいてこそ輝く」というものだ。