「桜を見る会」問題での不誠実な答弁
すると、小川氏はたたみかけた。
<税金を払う側にはやれ5年保存しろ、7年保存しろ、正確に書け。使う側は何に使ったのか誰に使ったのか、情報管理が不安だからとして廃棄。そんな話は許されるんですか。不届きだ。単に不都合を隠蔽(いんぺい)しているだけでしょ。おかしなものが混じっているから出せないんです。正直にそう言った方がはるかにマシですよ>
質問をした当時の状況を、小川氏はこう振り返る。
「当時は『桜を見る会』の招待者名簿の中に、マルチ商法の主催者、反社会的勢力、安倍晋三氏の選挙区の有権者が大量に入っているという疑いがありました。税金を使って開催される行事なのですから、誰を招待したのか説明責任があるという問いに対して、(麻生氏は)『管理が不安なので1年で廃棄したので、ありません』と答弁された。その押し問答の中で出た質問です」
麻生氏が「事前通告がなかった」として回答しなかった点についてこう語る。
「私が事前通告しなかったのは事実ですが、これは税務の基本事項です。長年財務大臣を務めてきた麻生氏の答弁としては、いかがなものでしょうか。所得税の申告書類の保存期間が書類によって7年、または5年だと知らないということは、所得税の時効を知らないということにもなります」
岸田文雄首相は確定申告が始まる2日前の2月14日、衆院予算委員会で「法令にのっとり適切に申告、納税を行うようにお願いしたい」と述べた。すると確定申告初日(16日)には、全国各地で自民党派閥の政治資金パーティーの裏金問題に対する批判が相次いでいることが報じられ、X上でも「確定申告ボイコット」というハッシュタグを付けたネットデモが、ピーク時には10万件を超える盛り上がりをみせた。
「確定申告を呼びかけている側に、何百万、何千万円単位の使途不明金がある。民間会社では使途不明とした場合、高税率で法人税を支払っているんです」(小川氏)