次期「代表戦」への思い
一方、政党から直接、議員に渡される「政策活動費」についても問題になっている。二階俊博氏は幹事長時代の約5年間に、総額約50億円を受け取った。茂木敏充前幹事長は22年分だけで9億7150万円。「政策活動費」は使途の公表は義務づけられていない。
「おかしいですよね。これだけでなく、官房機密費が毎月1億円もあります。それにしても、二階氏の50億円は巨額です。昔、(自民党のドンと言われた)金丸信氏の自宅を税務調査したら、金の延べ板などが30億円分くらい出てきたという話があった。不正な使途、不正な蓄財に本当につながっていないのかということは、本人に相当重い説明責任があると思います。本人が言わないのなら、当局に捜査権限を行使してほしいと思っています」
4年前のように、小川氏が国会で裏金問題を追及する代表質問に立つ機会はないのだろうか。
「私は今、国会の衆院決算行政監視委員長という立場なので、代表質問や委員会質疑に立ちにくいのです。報道番組などにお声がけいただいた時は、一人の政治家としての信念を発言していますが、国会での発言が制約されている現状は、ちょっとフラストレーションがたまりますね」
小川氏は21年の立憲民主党の代表選に出馬したが、次の代表選に出馬する意志はあるのか。
「それはなかなか公言できることではありません。今は、みんなで泉(健太)さんを支えなきゃいけない」
ただ「一般論」としてこう熱い思いを語った。
「あの時(2021年)に挑戦させてもらった立場ですから、いずれ、野党をまとめて率いて、自民党にとって代わる勢力を作る。その時に大きな役割なり、責任を引き取らなければいけないという自覚がないのであれば、今日にも議員辞職した方がいいという思いではいます」
自民党が裏金問題で揺れる今だからこそ、野党議員にも“胆力”が求められている。
(AERA dot.編集部・上田耕司)