
在阪スポーツ紙記者は「MVP級の働きでした。実績のなかった村上、伸び悩んで新天地に移籍した大竹も坂本のアシストがあったからこそあれだけの活躍ができた。他球団でも評価が高く、『坂本とバッテリーを組みたい』と話す投手が多い。FA権を行使したら争奪戦になることは間違いないでしょう」と語る。
昨季は84試合出場で打率.226、0本塁打、21打点。この数字だけを見ると物足りなく映るが、ストロングポイントの守備面での貢献度が非常に高い。昨オフの契約更改で4200万円増の推定年俸7000万円でサインしたが、他球団の編成担当は「坂本の実力を考えると高年俸だとは感じない。チームを勝たせる捕手は希少価値がある。FAした際に2倍以上の条件を提示する球団があっても不思議ではない」と分析する。
坂本が人的補償を必要としないCランクであることも、FA権を行使した場合に争奪戦へ発展する可能性が高い理由の一つだ。昨オフのFA市場で最も人気を集めたのが、オリックスから日本ハムに移籍した山崎福也だった。自己最多の11勝をマークし、リーグ3連覇に大きく貢献。実力と共にCランクであることも他球団が獲得するハードルを下げた。日本ハム、ソフトバンク、巨人、ヤクルト、DeNAが獲得に名乗りを上げる大争奪戦に。慰留していたオリックスを含めて6球団からラブコールが送られた。