皇居は東京23区内で最も揺れにくい

23区内で最も揺れにくいのは「皇居」

「東京都では西側の地域ほど、数値が小さくなる傾向にあります。一方で、東側は高い傾向にあります。東京23区内で揺れにくい地盤を持つのは皇居で、増幅率は1.2。一方、揺れやすいとされているのが、足立区、荒川区、江戸川区、葛飾区、江東区、墨田区などです。ただ、同じ地域の中でも差があるので、範囲をより絞って確認することが大切です」

 もう一つが、国土交通省の特別機関である国土地理院が提供する「地理院地図」だ。

「左上のアイコンを押して表示されるメニュー表から『土地の成り立ち・土地利用』『地形分類(自然地形)』を押すと、地図が色分けされており、地図上をクリックするとこの地形の自然災害リスク、『液状化に注意』『地震時に揺れやすい』などが表示されます。標高を知ることもできますし、上部の『ツール』から『断面図』を選んで始点と終点を決めると、断面図を見ることもでき、土地の高低がわかります」

 この地図には、昔の写真を見る機能や、「明治期の低湿地」を確認できる機能もある。

 とにかく「地盤」を知ることだと横山さんは強調する。

 地震はほかの災害に比べ、シビアな側面がある。火事や津波からは避難できるかもしれないが、地震が起こり、瞬時に家屋が倒壊してしまえば、回避しようがない。

「地震からは逃げられないと認識したほうがよいと思います。今回の能登半島地震で亡くなられた方の4割が圧死だといわれています。だからこそ、事前に地盤と建物の耐震性を知り、できる備えはしておくことが非常に重要なんです」

 横山さんは、住まいの地震対策をするとき、家を建てるときの優先順位を教えてくれた。

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