■湘南「C」

 チーム一丸でJ1残留を果たし、仕切り直しを図るシーズン。昨季J2でリーグ戦38試合に出場して3得点10アシストをマークした鈴木雄斗(←磐田)、日本での実績十分の点取り屋FWルキアン(←福岡)を獲得。新人として、すでに特別指定選手としてプレーしているDF高橋直也(←関西大)、テレビ番組『ミライモンスター』で取り上げられたことでも有名なFW石井久継(←湘南U-18)も加入した。

 ルキアン、鈴木は不動のレギュラーとしての活躍が計算でき、2人のホットラインも新たな武器になるはず。高橋も右CBとして期待できる。レンタル移籍だったDFキム・ミンテを完全移籍に移行できたこと、そして他クラブから触手を伸ばされていた面々も残留して流出が少なかったのも大きい。

 ただ、昨季22試合で13得点を挙げて新エースに成長した大橋祐紀の退団は大きなマイナス。ベテランの永木亮太に加え、タリク、石原広教が退団した影響もあるだろう。欲を言えば外国人など“もうひと声”の補強が欲しいが、それでも新シーズンに期待を持てる陣容は整ったと言える。


■新潟「E」

 6年ぶりのJ1舞台を堂々の10位で終えた昨季の戦いは大いに称賛できるものだった。だが、その戦力から司令塔の伊藤涼太郎が昨夏に、ベストヤングプレーヤー賞も受賞した三戸瞬介が冬に海外移籍。さらに主力DFだった渡邊泰基、不動のボランチだった高宇洋が退団し、サポーターとしても悲しいオフとなった。

 彼らに代わる新戦力としては、長谷川元希(←甲府)、小野裕二(←鳥栖)と、ともに優れたテクニックで華のあるプレーができる攻撃的MFを手に入れ、昨季J2で41試合に出場したデュエルの強さが光る宮本英治(←いわき)も獲得。その他、GK吉満大介(←山口)に、スピード抜群のサイドバック・森璃太(←早稲田大)、小柄なゲームメーカー・奥村仁(←関西福祉大)の大学生2人と、ユースから石山青空、大竹優心(←新潟U-18)を昇格させた。

 加入選手だけを見れば“悪くない”とも言えるが、やはり主力の相次ぐ流出の方が気がかりであり、昨季開幕時のメンバーの方が戦力値は上。現時点で外国人選手の獲得がないことも不満。松橋力蔵ならば“なんとかしてくれる”だろうが、補強としては厳しい評価となる。

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磐田、名古屋の評価は?