コロナ禍でZoom会議を行う機会が増えたときは、慣れないパソコンやタブレットをよく触るようになりました。その際も自分と相手の脳の中のイメージの違いで大いに苦労することがありました。操作方法がわからないとき、相手の助力を得たいのですが、自分が見ている画面が相手には表示されていない、つまりこちらの状況など基本的なことの共有ができていません。そういう中でやり取りをするのは難しく、聞きたいことをうまく聞き出すことができずに困ったのです。

 このケースは、必要な知識がもともと自分になく、それをまわりに補ってもらおうとしたけどうまくいかなかった、というものです。先ほどの、あるはずのものが出てこないというのとは少し違います。新たな知識を取り込めばいいだけと思われるかもしれませんが、そう簡単ではありません。そもそも私がデジタル機器の使用に前向きになることができないのは、設計思想やプログラミングの考え方が自分の持っている理解のテンプレートに合わない、つまり理解ができないのが主たる原因なので、この点を乗り越えるのはなかなかたいへんです。

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デジタル機器の扱いにあきらめも