しかし柳井さんには、引退の2文字はないようです。今でもみずから経営の第一線に立ち、日本を代表する企業の指揮をとっているのです。

 柳井さんはあるインタビューでこんなことをおっしゃっていました。

「人生でいちばん悔いが残るのは、挑戦しなかったことです」

 柳井さんはユニクロを多店舗展開する際、父親からリスクをとらないほうがいいと反対されたそうです。しかし柳井さんは全国展開を目指し、さらには世界展開を目指しました。

 いつだってチャレンジしつづける、その精神こそが、柳井さんを若々しくしているのではないかと思います。

 田原さんや柳井さん、そして私の父などの行動を分析していると、年をとっても若々しい人の共通点が見えてきました。それは、次の3つではないでしょうか。

(1)好奇心

(2)チャレンジ精神

(3)仕事をしていること

 この3つさえ失わなければ、いつまでも若々しくいられる。私はそう確信しています。

「求められて生きる」を目指す

 年をとっても若々しい人の共通点に、「仕事をしていること」を挙げましたが、私は必ずしも賃労働ではなくていいと考えています。

 たとえば「スーパーボランティア」として知られる、尾畠春夫さんという方をご存じでしょうか。2018年、山口県で行方不明になった男の子を無事に救助したことで、一躍注目を浴びました。

 私は、尾畠さんがやっていることも、立派な「仕事」だと思います。対価が発生しなくても、人のためになったり、地域のためになったりするなら、仕事といえるのではないでしょうか。

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自分はどこから求められているのか