「僕が前向きでいられる理由はただひとつ。好きなことだけをしているからだ。僕にとって唯一の趣味といえるのが人と話すことで、幸運にもそれが仕事につながっている。だからこの年になっても仕事をするのは少しも苦ではなく、むしろ挑戦意欲は年々高まっている。こうなったら、死ぬ間際まで現役でいようじゃないかと」
まさに「老後をやめる」スピリットにあふれた言葉です。「いくつになっても終わりを考えていない人」なんだなと、つくづく感じます。
その一方で、こんなこともおっしゃっています。
「ただし、それには心身ともに健康でいることが絶対条件だ」
田原さんは、還暦の年に大病をわずらった経験や、奥様に先立たれたとき「底なしの喪失感を味わい、立っていられないほど憔悴した」経験をお持ちです。
健康の大切さは失ってみて初めてわかるといいますが、だからこそ、その大切さを理解していらっしゃるのだなと思いました。
柳井正さんが教えてくれる「チャレンジ精神」の大切さ
ユニクロの創業者・柳井正さんも、「いくつになっても終わりを考えていない人」だと心から思える人の一人です。
柳井さんは、1949年生まれ。私よりひと回りくらい年上です。柳井さんは今でも、ユニクロなどを傘下におくファーストリテイリング社の代表取締役会長兼社長をつとめています。
これくらいの年になると、多くの人はリタイアを考えるものです。