バーレーン戦はベンチ入りしたが、出番がなかった伊東。写真:森田直樹アフロスポーツ

 「この件は伊東にも言い分があるでしょうし、判断が難しい。ただ、現時点でスポンサーの理解を得られるか、サッカー界のイメージ低下の懸念などを考えると起用は難しいのではないか。欧州は同意のない性行為を性的暴行として罰することを可能にする法改正が広がっており、この報道は所属クラブ先のフランスでも反響を呼んでいます。日本代表は若い年代から欧州でプレーする選手が多いなか、伊東は初の海外挑戦が26歳と遅咲きの部類です。現在30歳という年齢を考えると、移籍を含めた今後の契約に影響するかもしれません」(欧州のサッカー関係者)

 伊東の代理人弁護士は2月1日、性加害はなかったとして、虚偽告訴容疑の告訴状を大阪府警に提出した。日本サッカー協会は同日、伊東が同日付けでチームを離脱するとしたが、2日にいったん保留を発表。同日中に協会が再検討するとした。

 日本代表は戦い続けるしかない。準々決勝でイランに勝てば、カタールとウズベキスタンの勝者と戦う。カタールは前回の19年アジア杯決勝で1-3と敗れた相手だけに、対決が実現すれば難敵となる。もう一方のブロックは豪州、韓国、ヨルダン、タジキスタンが勝ち進んでいる。韓国は豪州と激突するが、日程面で厳しい。決勝トーナメント1回戦のサウジアラビア戦で120分間戦い、PK戦の末に破る激闘で中2日の過密日程に対し、豪州は中4日の準備期間があるため「豪州優位」の報道が目立つ。コンディションを整えるうえで日程も運命を左右する要素の一つになりうる。選手層の厚い日本代表が優勝候補の最有力であることは間違いない。果たして、タフな戦いを勝ち抜いて頂点に立つのは――。

(今川秀悟)

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